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テクノロジーのとらえ方
もうすぐアテネ五輪。ギリシアまでは行けないけど、せめてより性能の高いAV機器を揃えてこの貴重なイベントに浸りたい・・・という欲求は誰にでもあるようで、家電ショップなどではAV機器フェアが目白押しです。当然、各メーカーもさまざまな機能や技術をつぎ込んで、より売れる商品作りに余念がでしょう。

もっとも話題性が高いのがハイビジョン対応の薄型テレビとDVDレコーダー対応のハードディスクレコーダーあたり。ただ、どうも、広告や雑誌などでの紹介の仕方が納得がいかないことがあるんです。ハードディスクレコーダーは、パソコン的にいろんな機能や使い方があるので、まあ置いておくとして、薄型テレビの比較に”○○エンジン搭載”とか”○○万色”、”HDDレコーダーの映像をダイレクトに”とか、旧態依然としたスペック主義の記事ばかりなのですわ。ストーリーがまったくない。

確かに寸法とかは必須だし、接続できる機種も重要でしょう。けど、”36億2000万色、最大2048階調相当という表現力を実現”といわれても、ほとんどの人にはわけがわからないし、意味がないと思うんですね。商品を比較するときに数値があると便利です。それは人間でも同じで、数字は便利かつ必要な指標です。ただ、この例のように誰のためになるとも思えない数字を使うコピーを書く人の気が知れない。

昔、パソコンショップで働いていたことがあるんですが、数字と型番が好きな同僚がいました。ある日、はじめてパソコンを買うという人に対して、専門用語とわけのわからない数字をならべて怒らせてしまったのです。当然でしょう。僕だって怒りますよ。彼のいっていることに間違いはありませんでした。もしかすると、”正確さ’からすれば彼はもっとも正しかったかもしれません。しかし、相手がいる以上、言葉や伝え方は考えるべきです。キャッチボールですから、いきなり剛速球なげたら怪我をしてしまいます。それは実はとても難しいことです。けれどもやる意義はある。

そんな中、ライフスタイルの提案誌『Pen』の5、6ページを飾る、SHARP『AQUOS』の広告がよかったんです。

コピーを引用してみます。SHARPとPenとの対話形式です。

Penにおききました「アクオスに似合うのはどんな家具ですか?」。

「さりげないのに、部屋を森にするつもりかな?
なんて思ってしまう、
この無垢の家具がいいと思う。」


この中で、Penは、「アクオスをみたとき、デジタル最前線のはずなのに温もりを感じました。」といいました。これらのコピーはちゃんと、この製品の長寿命や低消費電力をとらえていて、そういった技術の土台を超越して人々はどういったスタイルを望むのか?という万人が感じる問いにきちんとこたえました。すっごくよかったです。

これらの話に共通するものってのは、表題の通りテクノロジーのとらえ方なのだと思います。型番やスペック数値が好きな人もいるでしょう。それはそれでいい。

けど、テクノロジーを”道具として使いたい”と思っている人にとっては、そんなものはどうでもいい。それよりも、その製品に合う家具や、どういう環境で使えばいいのか?みたいなことについて知りたいと思っているのではないでしょうか。


偶然、ismでも「ホームシアター、デザイン主義」という特集がスタートしています。こちらでは美しい写真から薄型テレビを選ぶことができます。

*余談ですが、ほんと、ismのビジュアルはいつも美しい。放送作家、小山薫堂氏もいってましたが、これだけ美しければパソコンの画面でも十分に快適、へたな雑誌よりもぜんぜんいいです。

このデジタル最前線では、もちろん独自取材によって知り得た最新情報を公開していくつもりですが、私はそもそもテクノロジースペック主義ではありません。クロック数が低いパソコンでも、その5倍あるパソコンを使っている人よりいい仕事をする、その事実をちゃんと見据えて、道具としてのITやインターネットを、十分に咀嚼して、お伝えしていきたいと思います。
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by ism_maskin | 2004-06-23 23:24 | 技術
独創性あふれる製品についての雑感
なんだかAppleの話ばかり”Mac狂?”と思われそうですが、私はWindowsもUNIXも使うので、その辺誤解無きよう・・・。けれども、最近はApple社製品、かなりはまっているかもしれません。その中でも「AirMac Express」には驚きました。(ちなみにWindowsにも対応した製品です。)

この製品は、単なる「ポータブルなワイヤレスルーター」ですが、ユーザーにコンピュータ利用の新しいスタイルを提供するだけでなく、利便性を飛躍的に向上させます。
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図を見ながら読んで欲しいのですが、これまでパソコンの利用範囲は、無線LANを使ったとしても、限られたものでした。ADSLルーターからパソコンまでは無線でも、音楽デバイスやプリンター、スピーカーはケーブルで結ばれていました。

プリンターに関しては”プリントサーバー”というLANや無線LANに対応したものがありますが、結局Ethernetケーブルや無線LANの電波の範囲に縛られていました。スピーカーなどは、ラインケーブル以外の選択肢はありませんでした。

しかし、AirMac Expressを使えば、これらの問題が一気に解消されます。
まず、これをこれまでADSL無線ルーターの電波では届きにくかったところに置けば、電波の範囲が増幅され快適に使えるようになります。例えば、自宅のパソコン部屋から居間、そして庭などに無線LANの恩恵を広げることができるわけです。

また、AirMac Expressには、USBポートが付いているので、プリンタをワイヤレスに対応させることが可能です。

さらに特筆すべきは音楽への対応です。AirMac Expressには、オーディオ機器と接続するミニジャックとオプションで光端子を接続することができます。そこにご存じiTunesを使えば、パソコンのiTunesからAirMac Expressに接続されたオーディオ機器に音楽を配信することができるのです。
例えば自分の部屋から居間のAV機器に好きな音楽を流しっぱなし、ということもできる。どこにいても自分のiTunesライブラリを再生できる。これはすばらしい。

あとAirMac Expressは、非常に小さいので(PowerBookのバッテリーと同じサイズ)持ち運ぶことが容易です。Appleのサイトにも書いてありますが、ホテルの部屋にあるLANサービスのケーブルを挿せば、そのまま無線インターネット環境が構築できます。インターネットに接続できなくても、無線LAN対応パソコン同士で(当然、Mac-WinもOK)データの交換や、互いのiTunesライブラリを聴くなんてこともできるわけです。

考えればまだまだきりがないですが、たかが12,800円の製品がこれほどのインパクトを与えたことがあったでしょうか。おそらくスペックだけを並べれば他メーカーの製品にも肩を並べるものや、さらに優れているものがあるかもしれません。
しかし利用者の立場から見ればスペックなんて本当にどうでもいいことで、自分のPCライフスタイルに新しい刺激が加わり、発想そのものが変わっていくような製品こそが、価値のあるものなのだと思います。
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by ism_maskin | 2004-06-16 15:10 | クオリア
なぜAppleはユーザーの心をつかむのか
PowerMac G5の美しすぎる筐体、そしてマーケティング的に洗練されたiPod、とにかくAppleは、人々の心を的確に捕らえ離さない。

創業者のスティーブジョブズは、Macを覆う樹脂製のボディの裏側に開発者達のサインを書かせたり、基板の美しさにまで美的感覚を求めてきた。開発者に「そんな無駄なことを何故するのか?」と問われたとき、スティーブは「俺が好きだからだよ」と応えたのは有名なエピソードだ。

ただこれは非常に的を得ている。
今やマーケティングの時代。どんな商品が売れて、どんな味や機能が好まれるのか入念に調べた上で商品開発を行っている。とにかく売れない要素は取り払い、売れるものだけを詰め込む。つまり、引き算の商品開発だ。しかし、そこには人間の情熱とか魂とか、いわゆる手作り職人が込める製品への意欲がない。とうぜん便利で、おいしくても、人の心をつかむまでには至らない。

「俺が好きだから」というのは、考えようによってはとても難しい。
これはいわゆる俺様主義のわがまま人間というわけではない。自分が好きなことを、大勢の人に理解してもらわないと意味がないのだ。
周りの人に目を配り、将来を見据え、それがどのような示唆を与えるのかを考え、”自分の好きなもの”をしぼる難しさは、文章作りにもにている。

特に出版文化が遅れている感のある日本では、”難しそうな文章を書く人”がリスペクトされる傾向がある。しかし、難しいことを難しいまま書くのはいわば誰にでもできることで、却って難しいことを誰にでもわかるようにかみ砕いて書くことは極めて難しい。スティーブの”俺が好きだから”は、それくらい洗練されているように感じる。
全段のスティーブのエピソードにはきっとあなたも笑いながら頷いてしまっただろう。それが人の心をつかむ力である。

あと確かに”自分が好きじゃない”と思う製品を誰が買うかという話もある。創造者としての立場に本当に好きなモノを見いだしたとき、それは人の心をつかんだ商品像になっていると思う。そこにはミームがある。
そこには、情熱や、人間性や、夢がうごめいているはずなのだ。
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by ism_maskin | 2004-06-15 23:57 | クオリア
Office 2004 for MacOS X(4)
先週は、本業ではまってしまい、ポストができなかったので、今週は毎日更新したいと思いますm(__)m

それで、これまで体験版として記事を書いていましたが、Office 2004 for MacOS Xは今週18日に発売ですので、タイトルを変えて投稿することにしました。

前回、私の気になっていた3ポイントの最後、Windows版とのファイルの互換性について触れましたが、フォントも互換性チェッカーにより、かなり安定してきたといえると思います。まとめると以下の通り。

1.Mac標準アドレス帳とカレンダーとの連携:×
2.Keynote並の美しいプレゼンテーション:△
3.フォント問題の解消:○

つまり、標準機能のブラッシュアップという面ではまだまだという感じがしますが、Win系とのファイルの互換性に関してはかなりよくなっています。これまでの悩みが解消されたということで、それだけでも買いかと思います。

私としては以上の点に着目してきましたが、これ以外の新しい機能としては、いろいろ見所があるようです。MSN Messengerとの連携が面白いです。
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これはメールやスケジュールなどのイベントをMessengerの窓に表示するというもの。誰かからIMが届いたのと同じ告知ウインドウが意外と便利でした。

それ以外にもワードの録音機能など、これまでにない枠組みの発想の機能があるようで、それは製品リリース直前の17日に、Office特集最終回と言うことで書きたいと思います。ではでは。
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by ism_maskin | 2004-06-14 18:32 | 技術
Office 2004 MacOS X体験版(3)
これまでの内容をさくっと整理します

1.Mac標準アドレス帳とカレンダーとの連携:×
2.Keynote並の美しいプレゼンテーション
かなり前進したけど、Keynoteの表現力には勝てない。
しかし、現場レベルの便利機能が豊富。

そして前回、PPTなどでフォントの違いによるレイアウトが崩れず既出の問題を取り上げたのですが、これはかなりの問題ですね。結局ファイルレベルの交換はできても、崩れの問題で現実的ではなかったのです。
3.フォント問題の解消(フォントが一致しないのでWinファイルが崩れる)

これがなんとWindowsに標準で添付されているフォントが、今回のMacOSX版には同梱されたので、崩れることはなくなりました。また一歩前進です、すばらしいですね。

ただ、それでもファイルレベルの互換性には問題があり、完全ではないのが現状です。まあ、これは同じWindows版でも、バージョンによってばらばらなので、仕方がないかもしれませんが。

ところがなんと、今回のMacOSX版では、ファイル互換チェッカーが付きました。
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”ここを直せば互換できる”みたいな指摘をしてくれるのです。どうしてもだめな場合は”崩れます”とも言ってくれる。
今まで泣き寝入りするしかなかったMac版Officeユーザーに道が開けたという感じです。

余談ですが、企業ユーザーにおけるWindows&Office至上主義は、年々強まっているように思えます。これだけウイルス問題が深刻化しても、未だにファイルをメールに非圧縮で添付したり、OSレベルの話をすれば、機種依存文字を使いまくったり、Win専用の自動圧縮exeファイルで資料を送ってきたり。IEの画面保存機能で、情報共有をしようとしたり・・・・。

確かにすばらしい機能もたくさんありますが、Windowsの該当Versionしか使えないわけで、新しいバージョンを買い続けなければ、情報共有もできない。シェアNo1のおごりも感じます。昔は、沢山のオフィスソフトがあり、それなりに競争し合って良かったと思います。

だから今、ソフトウェアの市場には閉塞感すら感じます。今後、もっと競争が活発化すれば、もっと使いやすいものが生まれるのではないでしょうか。




【関連URL】
・Mactopia Japan
http://www.microsoft.com/japan/mac/download/testdrive/office2004.asp
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by ism_maskin | 2004-06-04 10:23 | 技術
Office 2004 MacOS X体験版(2)
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今月新発売となるOffice 2004 for Mac。試用版をダウンロードされたかたも多いのではないだろうか。ということで、
前回のおさらいですが、気になっていた点が3つ。

1.Mac標準アドレス帳とカレンダーとの連携
2.Keynote並の美しいプレゼンテーション
3.フォント問題の解消(フォントが一致しないのでWinファイルが崩れる)

残念ながら、「1」はやっぱり難しそう。特にエントラージュの話になります。MacOSXに標準で添付されているアドレス帳やカレンダー、Mailからのデータの取り込み、受け渡しは難しい。これができれば「試しに移行して、だめだったらいつでも戻れる」という安心感からOfficeに乗り換える人がかなり多いと思うのだけど、やっぱりだめ。

プレゼンをする機会が多い筆者がもっとも注視するのが「2」。
やっぱりAppleのプレゼンソフト「Keynote」はすごい。”美しい”・”すごい”といわせる演出があるのです。ただ難点もあります。重い、プレゼン時の支援機能が少ない・・・などなど。PowerPoint2004は、かなりKeynoteを意識していて、美しさで近づこうとしている。が、やっぱり3歩およばず。

その代わり、プレゼン中に残り時間を表示したり、次のページの画面を出しておくなど、現場指向の機能があって、すごくありがたいです。あとPPTの場合、2004で標準添付になったフォントが大きく影響を及ぼしています。レイアウトが崩れないのです。(次回へ続く)


【関連URL】
・Mactopia Japan
http://www.microsoft.com/japan/mac/download/testdrive/office2004.asp
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by ism_maskin | 2004-06-01 08:21




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